9話4ページ
4ページ目を描いてて色々と思ったことの書き出し
原稿
ページ全体的に違和感
下描きで人物や背景のアタリを描いてて思ったが、全てのコマに同じ人物や同じ場所というのはページとして動きが少なくメリハリが少ない印象を受けた。これは、1ページ内におけるコマ数が多く、コマの大小でメリハリをつけ辛いのも影響しているんだと思う。なので、可能なら2ページに分けた方が良い。その場合、2コマ目と3コマ目が急展開に感じるから繋ぎのコマを入れて、3コマ目を大コマにして余白を多めに取り、4コマ目から2ページ目を始めるといい感じなりそう。
次描く5ページ目の導入も場面が校舎入口の下駄箱なのも展開が急な気がするし、2ページに分ければ2ページ目で余裕を持って場面切り替えができそうなのでそうした方が良かったのかもしれない。まぁ、反省点だよね。
下描き
下描きは、3p(前回)に引き続き人体とパース周りを勉強しながら描いた。3pと比べると引きの構図が多かったため、より人体とパース理解度が上がった気はする。苦戦した点で言うと、全身を描くのは苦戦した。というのも、漫画ってコマという高さ制限がある都合、半身を描くことは多いいが全身を描く機会があまりないから。特に、最後のコマの歩いている全身が難しかった。でも、歩いている時の着地する足の向きが外を向いているなど、知らないことを知ることができた点は良かった。
後は、パース上に人物やモノを乗せるというのを初めて意識をした。理屈とか概念的には知っていたし、なんとなく使っていたつもりだったんだけど、体育館の扉がパースで見ると人物より小さくなってて「人、通れなくね?」って気づき、ちゃんと意識しないとダメなんだと感じて勉強をした。なので、ちゃんと消失点から伸びるパース上に扉と人物を乗せて、整合性が取れるように調整したから、以前と比べたら絵の説得力は増したのかなぁって思う。
行き止まり感
下描きをしていて、行き止まり感を感じた。というのも、何度も下描きを直していて「キリがない」という行き止まり感。勉強をすればするほど新しい知識が増えるわけで、それを下描きに反映しようとしても、一発で完璧な下描きができるわけじゃない。何度も修正が必要だけど、同時に勉強もして新しい知識が増え…って感じで修正し出したらキリがないって感じがあった。これは行き止まりというよりかは、目的地が見えず水平線が延々と続く道路を走っている感じの方が近いな。(遠すぎて見えない的な感じ?)
下描きの修正回数
今回のページは、下描きの修正回数がコマによって異なるのが気になった。2コマ目が一番少ない修正回数で、数回修正したらそれっぽくなったからその後修正しなかった。それ以外のコマに関してはパースや人体の構図とかを勉強しながらやった都合調整が多かった。そして、上にも書いた通り「キリがない」ということで途中で切り上げたら、パースや背景や人物のシルエットに重きを置いたため、キャラの顔の表情などの下描きが不十分な状態でペン入れに入ることになってしまった。
ペン入れ
ペン入れは、下描きが中途半端な状態で入ったからか苦戦した。特に、顔の表情とかの顔パーツのバランスや顔の輪郭部分の線が粗く、正解の線を探す作業が大変だった。実際、ペン入れなのに顔の表情を一度描いて、良さげならそれを下描きとして再度ペン入れをするという作業が発生したりして、下描きの重要性を再認識させられた。
けど、ペン入れの段階で修正してもそれっぽくなるというか、下描きの段階でしっかりと描き込まなくてもペン入れの段階で修正すればそれっぽくなることに気づけたのは良かった。特に、2コマ目と5コマ目の顔の表情の下描きはほぼアタリの状態で、そのまま描くと目の位置や表情に違和感があり、ペン入れの段階でバランスや表情を調整したがそれっぽくなって良かった。
後は、線の強弱をあまり意識できなかったんだけど、絵に説得力が出たからか強弱を意識していない線でも結構それっぽくなるんだなぁって思った。ただ、ペンの強弱があまり影響を与えないような絵、または、そのレベルに至っていないという見方も出来てしまうのかなぁと考えると強弱で良さが変わるようなレベルにゆくゆくは持っていきたいと思う。
絵の硬さ
ペン入れ後、相変わらずの絵に硬さがあると感じる。人体の勉強を始めたということもあって、絵にリアリティが出て、現実と比較して硬いという印象を感じるようになったのかもしれない。だからか、勉強を始める以前の方がデフォルメが効いてて硬さを感じない。まぁ、下手過ぎて硬さを感じることが出来なかったのかも…(それ以前の問題的な感じ?)
絵に関する理想としては、漫画というよりはアニメのようなシンプルな線画が近いのかなぁって思う。というのも、時間をかけたくないから。アニメのようなシンプルで最低限の線画で必要な情報が伝えられると作画スピードが上がるから、できればそういう方向に持っていきたい。まぁ、アニメは動きや色で表現できるというのがあって、同じものを目指そうとすると逆に伝わり辛くなるのかなぁって思う。あくまでも抽象的な理想としてあるって感じ。
ちょっと気になった
その他で気になった点としては、キャラがいなくても成り立つコマがあるのが気になった。なんというか、そのコマにキャラがいなくてもセリフだけ置いておけばそれで成立するコマがあるって言うのかなぁ?通しで読んでる時に、キャラを目の端でぼんやりと捉え次のコマに進んでいるような感覚があった。キャラを見ていないって感じ。
これはプロの作品でも感じる。漫画を読む時ってセリフや擬音を読んで行くわけだけど、大ゴマやメインのコマ以外のキャラって目の端で捉えて「このキャラが喋っているのね」って感じの補足情報としての機能しかしていないって感じがある。確かに、全てのコマのキャラクターを意識して読んでいたら読む上でテンポが悪くなるからしょうがないんだろうけど、描いている側と読む側で何かズレがあるというか、描いている側からするとそういうコマでも時間をかけて描いているわけで、軽く読み飛ばしてもらうために描いているわけじゃないって言うのかね?そういうズレがちょっと気になった。
なので、そういう繋ぎのコマにも何か意図を持って取り組んだ方が良いのかなぁって感じた。現状、無意味になっている感じがあるから言語化しておく。
終わりに
ざっとこんな感じかな。少しずつ良くなっていると感じるが、同時に一歩ずつしか良くならないのかなぁって感じた。歯車が唐突に嚙み合って急激に漫画が上手くなるみたいなことを期待していたんだけど、4pを描いてて「一歩ずつしか上手くならねぇなぁ…」って感じる。
まぁ、当たり前なんだろうけど、ほぼ毎日漫画のための時間を設けているのもあって、余計にそう感じる面があるんだと思う。もし、1週間や1ヶ月空けて作業をしたらより成長が分かりやすく実感できるんじゃないかな?なんというか、毎日見ている自分の顔の変化ってわかりにくいけど、久しぶりに会う友達から「お前老けたなぁ」って言われる感覚が近いかも。
なので、急に成長するってことは無くて、自分自身は一歩ずつ変わっていて、急に成長したと感じるのは久しぶりに会う他人や自分であり、昨日の今日の僕自身が急に成長したと感じることは有り得ないのかなぁって思う。だから、一日一歩で一歩ずつしか成長しないのかなぁって思う。