日記

少女漫画

少女漫画を描いているつもりなんだけど僕の漫画は少女漫画っぽくないなぁと感じ、少女漫画とは何ぞや?って思ったので書き出し。

少女漫画要素がない

一昨年くらいから少女漫画のつもりで描いている「花花」って漫画があってさ、描き進めれば進めるほど「これ、少女漫画か?」って感じる。というのも、僕のイメージする少女漫画像と目の前にある作品が大きくかけ離れているから。僕がイメージする少女漫画ってキラキラお目目に細く綺麗な線でイケメンと恋愛ってイメージ。けど、目の前にある作品は線は汚くシンプルなキャラクターでキラキラしておらずイケメンもほぼ出てこない。真逆なんだわ。だから、少女漫画という体で描いているんだけど「これ、少女漫画か?」って感じている。

また、少女漫画って実は読んだことがないんだよね。それなのになぜ少女漫画を描いているかって言うと、少女漫画って「背景をそんなに描かなくて良い」って聞いたから。漫画を描き始めた当初、絵を思い通りに描けず「何だったら描けるんだ!?」って試行錯誤をしている中そういう話を聞き「少女漫画なら描けるんじゃね?」って浅い考えから作った。だけど、少女漫画って心理描写が多くキャラクターの内面を描写する都合背景が邪魔になるんだよね。だから背景が少なくて済むって気づいた。

そして、僕はその心理描写を面白いとは思えないし不可能だと考えている。だって、自分自身の心理状態を言語化することすらしんどいのに、他人である主人公やキャラクターの心理状態を言語化し原稿に落とし込むなんてできるわけないんだもん。どこかでか論理的に破綻し、違和感を感じ、作品を素直に読めなくなると思う。だから、少女漫画特有の心理描写を避け、少年漫画のようなあっさりとした心理描写にコメディー要素を加えるという方法を取ったことも少女漫画っぽくないと感じる原因なんだと思う。

って感じで、少女漫画を描いているはずなのに少女漫画要素が僕の漫画にはないんだよね(強いてあげれば主人公が女性くらい)。なので少女漫画とはなんぞやって思った。

少女漫画とは

じゃあ、少女漫画がなんなのか?と考えると、「女性向けの恋愛漫画」なんじゃないかって思う。そりゃそうだろうって話なんだけど、違くて。恋愛を主軸とした女性向けの漫画で、漫画全体のカテゴリ的には「恋愛カテゴリ > 女性向け」という凄い狭い範囲を指して少女漫画って言っているんじゃないかって思う。

なんでそう思うかって言うと、少女漫画で売れている漫画って少年漫画と比べると少ないから。そりゃ、「恋愛カテゴリ > 女性向け」という限られたジャンルにしてしまうと、男性読者がターゲットにならないのだから少年漫画と比べると売れないよね話になる。

もちろん、「恋愛カテゴリ > 男性向け」の作品も同じように売れている作品ってほとんどない。なぜなら女性をターゲットにしていないから。そういう、ターゲットとなる読者が限定的だから売れない。そして、僕の描いている漫画が少女漫画っぽく無い理由は、女性だけじゃなくて男性もターゲットのつもりで描いているからなんだと思う。

僕の描いている漫画とは?

僕が描いているのは少女漫画ではなく「恋愛カテゴリ > 男性・女性向け」ないし「コメディーカテゴリ > 恋愛 > 男性・女性向け」の漫画なんだと思う。そう考えると、少女漫画というよりかは少年漫画の方が近いのかもしれない。

なぜ、そういう方向性になってしまったかを考えると、僕が男でイケメンとの恋愛やショタとの年の差恋愛に興味が無いからなんだと思う。だから単純に少女漫画を面白いと思えない。また、恋愛を主軸にしてしまうと男性or女性読者のどちらかを切り捨てることになる。それは読者の分母数が減る行為で良くないと無意識に理解していた。だから恋愛を主軸にせず、どちらの層もターゲットに出来る「コメディー」を主軸にした。そう考えると腑に落ちるかな。

ただ、この考え方には問題がある。というのも「作品がブレる」。例えば、僕の漫画って年の差をテーマにした「恋愛漫画」なのか面白おかしい状況を作る「コメディー漫画」なのか?って部分が読者目線で分かり辛いんだよね。そういう点では、少女漫画で「恋愛」を主軸にするのは(主軸がブレないので)正しい行為なんだと思う。

まぁ、この辺は対策を考えている。12話まで描き切ったら読み切りを描いて、その読み切りで作品の主軸をハッキリさせようと思う。とりあえず、少女漫画というのは「恋愛カテゴリ > 女性向け」を指して、作品がブレないようにする指針のような役割がある。そして、しっかりとした指針(主軸)を持ち作品が分かりやすくブレないのであれば、少女漫画という指針に沿って「恋愛」を主軸にする必要性は無いのかなぁって思った。

おまけ

少女漫画について考えてた時に気づいた事の書き出し。

読み切りの重要性

連載漫画以外に興味が無いから読み切りって描かないんだけど、自主連載していると「主軸が何かをハッキリさせる」ために読み切りを描くのかなって感じた。というのも、今の僕の漫画ってコメディー要素が強めなんだけど、読み切りでコメディー要素を出すって結構難しいんだよね。だって、読み切りは限られたページ数で描かないといけないんだけど、コメディー要素を出そうと思うと多くのキャラクターを登場させる必要があるわけで、ページ数が足りなくて難しい。なので、読み切り内に収まるような別のわかりやすい主軸を用意する必要があるわけで、そういう「わかりやすさ(主軸)はこれです!」って言語化する上で読み切りってのは重要なのかなぁって思った。

明確にするための少年・少女漫画

少年漫画とか少女漫画も読み切りのように、「わかりやすさ」を明確にする目的があるんだと思う。例えば、少年漫画であれば男性向けだし少女漫画であれば女性向け。そういう、「誰がターゲット(読者)か?」を明確にできると、「少年漫画は男性主人公だよね」「少女漫画は女性主人公だよね」というように迷わない(わかりやすい)。

そこに、「バトル漫画ですよー」「スポーツ漫画ですよー」「恋愛漫画ですよー」と「わかりやすさ」を追加していく。そうやって、読者が迷わずに読み進められるように道案内をする1つの手段が少年少女漫画というジャンルなのかなぁって思った。また、描いている作家側も少年漫画なのか少女漫画なのか?と言う部分が明確になるとわかりやすい。例えば、男性をターゲットにするなら男性が好みそうな女性キャラを描くし、女性をターゲットにするなら女性が好みそうな男性キャラを描く。といった具合に、作家としても少年漫画なのか少女漫画なのかが決まると迷わずに描けるのかなぁって思った。

そして、これは作品の言語化作業なのかなぁって思う。僕が普段からやっている言語化と同じなんだと思った。イライラする時は「思い通りにならないからイライラする」って言語化できると、イライラしなくなる。だって、イライラする自分自身すらコントロールできてないのに、他人を思い通りに動かすなんて不可能だもん。といった具合に言語化することで問題を解決できる。

それと同じで、「誰がターゲット(読者)なのか?」という問題があって、少年漫画を描くと決めたら「男性がターゲット」と問題解決するし、少女漫画を描くと決めたら「女性がターゲット」と問題解決する。本来であれば、そうやって言語化した時点で問題は解決するはずなのに、「少女漫画を描く」と決めながら「男性も女性もターゲット(読者)にする」という支離滅裂なことをしているから「これ、少女漫画なのか?」って感じるような現象が起きたんだろうね。なので、少女漫画を描くと言語化(問題解決)したならきちんとその通りに描かないと駄目なんだろうね。反省。

少年・少女漫画という括りが必要な理由

少年・少女漫画についてもう少し深ぼる。少年・少女漫画は雑誌を売るためにある括りなのかなぁって思った。というのも、少年漫画雑誌にイケメンに恋する少女漫画を載せても読者は興味が無い。逆も然りで、少女漫画雑誌に少年漫画を載せても読者は興味がない。漫画雑誌を売る上で「男性がターゲットなのか、女性がターゲットなのか」を明確にしないと「誰向けの雑誌なのか?」と分かり辛い。だから、雑誌のために少年・少女漫画という括りがあるんじゃないかって思った。

けど、今の時代はインターネット経由で直接作品にアクセスできる。少年・少女漫画という括りで男女どちらかの読者を切り捨ててしまうのは作家さん的にはマイナスなんじゃないかって思った。男女どちらもターゲットした方が読者の母数が多いいのだから今の時代は男女どっちもターゲットにした方が良いんじゃないかって思う。

対策

じゃあ、具体的に男女どちらもターゲットしようと思うとどうすればいいのか?それは、恋愛漫画を描かない事なんだと思う。というのも、「恋愛」を主軸にしてしまうと男女どちらかの読者に偏り、もう片方を切り捨てざるを得なくなる。けど、バトルやスポーツを主軸にして、恋愛要素をサブ要素として入れる程度であれば主軸はバトルやスポーツなので男女どちらもターゲット(読者)にすることができる。実際、売れている漫画の多くって恋愛以外を主軸にした漫画が多いい印象。なので、恋愛を主軸にしない方が「売る」という観点では正しいんだと思う。

終わりに

とりあえず、僕の漫画は少女漫画ではないわ。少年漫画が近いけど、少年漫画ってほど男性をターゲットにしていないからよくわからない。どっちも対象にした漫画ってなんて呼ぶんだろう?少年少女漫画?ただの漫画?

とりあえずスッキリはしたかな。最初はちゃんと「年の差恋愛」をテーマに描いてたんだけど、その時は今と比べて反応がよかったんだよね。やっぱりわかりやすいもんね。けど、僕が描いてて面白くないから「コメディー」要素を追加したら反応が薄くなった。それも主軸が「恋愛」なのか「コメディー」なのかがわからなくなったからって考えると納得かな。あと、どの視点で読めばいいのか分かり辛いって感じた。

ただ、今のコメディー要素が多めの描き方って面白いと思うんだよね。1話1話しっかりオチを作れているし、キャラクター同士の嚙み合わせも面白いと思う。だから描いてて面白いんだけど、そのコメディー要素を主軸にできるほど尖ってはないんだわ。恋愛要素もコメディー要素も尖っていないから、作品の主軸が分かり辛い。まぁ、この辺は読み切りで解決しようと思っているし、絵が上手くなれば「カワイイキャラが出てくる漫画」というのを主軸にできたりするかもなので、後で考えるかなぁって感じ。それに、元々は僕に漫画(絵)を描かせるのが目的の作品なので、そこが安定したら改めて考えようと思う。

前回の「カワイイ」の言語化もそうなんだけど、最近漫画関連の言語化が増えて来た気がする。無意識にそっちをやった方がいいって考えているんかな?この辺の無意識の判断ってどこで判断してんだろう?意識した回数とかなのかなぁ?不思議。

Leave a Comment

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。

CAPTCHA