10話11ページ目
10話11ページ目が書き終わったので書き出し。
原稿

コマ
コマごとに気になった事の書き出し。
1~2コマ目
1~2コマ目は実質1コマなのでまとめて書き出し。
構図・コマ
このコマはキャラクターが横向き横並びの合い向かいの構図だが、最初(ネームの時)は縦並びのコマで顔を大きく映し背景がないコマだった。けど、それだとキャラとテキストを置いたとしても左右に余白が生まれその余白を説明出来ないから今の横並びに落ち着いた。
また、ここのコマでは別ファイルで1枚絵を描いてそれをそれぞのコマで読み込んでいる。1枚絵ならコマを分けずに横ぶち抜きの1コマにすればいいじゃんってのも考えたが、主人公と男の子の間に隔たりがあるというのを表現したかったんだよね。だからコマを分けてコマ枠でそれを表現してみた。あと、同じ1枚絵を読みこんでいるけど少しズラして配置することでその隔たりやズレが伝わればいいなぁって考えてそのようにしたって感じ。ただ、そうするならもっとズレが分かるように配置すれば良かったかも。
とはいえ、意図を込めて作ってる手前納得している。
キャラ
キャラは頭部しか映っていないが別ファイルの方では上半身まで描いた。前に苦しんだ横顔だが、今回はしっかりと意識して描いたからそれっぽいんじゃないかとは思う。ただ、顎下のラインが長くなっているのは違和感だわ。これはデフォルメ時の首の細さと首の位置を考えていないってのが原因なんだと思う。よく描くのは正面だし、首周りついて意識する機会って少ないもんなぁ。注意が必要っすわ。
あと、やたらとキャラを丁寧に描く僕がいるのが気になった。というのも、このコマってそこまで重要ではないんだよね。だからそこまで気を遣ってもしょうがないんだけど、シリアスな展開だからか雰囲気を壊さないようにしているっぽい。あとは横顔ってあんまり描く機会が無いからテストの側面もあるのかなぁって思う。
ペン入れ
ペン入れでは人物がしっくりこなかった。そもそも横顔のキャラクターを描いた経験が少なくて正解がわからないって感じ。特に気になったのは目が小さいことかなぁ。ここ最近、顔の表情は大きく描くと分かりやすくて良いなぁって感じていたのもあって、横顔時の目が小さく表情が分かりづらいってのは気になった。
また、主人公の髪の毛も気になった。というのも、髪の毛が目にかかると目の小ささも相まって余計に表情が分かり辛くなる印象を感じたから。なんか髪の毛と目のラインが潰しあっている感ある。3コマ目でも同様の問題が起きたからブロックを意識して髪の毛を描いたんだけど、そしたら表情が分かりやすくなった。たぶん、めっちゃ綺麗に描くんだったらパラパラの髪の毛で大丈夫だけど、僕みたいに汚く描くのであればブロック単位でまとまりを意識して描かないと駄目ってことなんだと思う。
あと、このコマの主人公の髪の毛にはホワイトが必須だと感じたわ。前のページでは不要って言ってたけど無いと駄目だって感じた。なんでかって考えると上に書いた通り髪の毛が目にかかっていて表情が分かり辛いからで、ホワイトを入れることで髪の毛感を出し、表情を分かりやすくする意図があったんだと思う。そう考えると前のページでは髪の毛と表情は明確に分かれていたからホワイト入れる必要がなかったと説明がつく。
冷や汗
どうでもいいことかもなんだけどさ、前のページの最後のコマでは主人公が冷や汗をかいているのにこのコマでは「冷や汗を描いた方がよいのか?」って考える僕がいて気になった。なんでなのかって考えると、冷や汗を描くことでキャラクターに視線がフォーカスするのを避けたい面があったからだと思う。というのも、ページ全体的に「シリアスな雰囲気」を出したくて無意識に雰囲気が重要だと考えていた。そこに冷や汗を足すと雰囲気ではなくキャラクターにフォーカスするような印象を受け雰囲気が壊れるのでは?って考えたから悩んでたっぽい。
なので、キャラクターにフォーカスすることで雰囲気が壊れることはないってわかったから最終的には冷や汗を描いた。
3コマ目
3コマ目の書き出し。
役割
このコマは主人公が頭を下げる動作をするコマなんだけど、最初に描いたネームには存在せず試行錯誤するうちに付け足したコマ。なんで付け足したかというと、流れ的に頭を下げる(始動の)描写があった方が自然だと思ったから。なんというかこのコマ(頭を下げる描写)がないと4コマ目で急に頭を下げているように見えて違和感だった。
もちろん考え方的に、緩急を付けるために敢えて急に頭を下げる描写をするってのもアリなんだけど、それをするなら4コマ目で「頭を下げる描写」を目立たせるように描くべきなんだよね。けど、4コマ目には別の役割を持たせたかったから緩急をつける必要ないし、頭を下げる描写を目立たせる必要が無いから今の3コマ目追加した。
もし緩急を付けかったら、このコマは視線を下に向ける男の子の(目を中心とした)顔のアップで自然と4コマ目に視線が流れるようにし、4コマ目で頭下げている主人公がドーンって大きく映る表現が良いのかなぁって思う。まぁ、男の顔のアップは次のコマで使っているから駄目だけどね。
下描き
下描きはガチで苦戦した。なぜなら、こういう構図の頭を下げるポーズを描いたことが無かったから。特に首が隠れるような構図で、隠れた首を考慮して頭と体を描くってのが難しいわ。何度描いても頭と体がくっついて見えてずんぐりむっくり感が出て大変だった。更にコマが狭く、見切れ、全体が映らない中で頭を下げる動作を表現しないといけず、どないすればええねんってすげぇ描き直した。
なんでこんなに描きづらいのかなぁって考えると、キャラデザが固まっていないことが一番大きいっぽい。というのも、正面はなんとなく考えているんだけど角度がついた時のキャラデザを考えていないって感じ。つか、意識したことがないかも。だから今回みたいに立体でデフォルメキャラを描かないといけない時、首がどこにくっついているか?顔の比率がどうなっているのか?って普段「考えたことがない(意識したことがない)」ところを考えて描かないといけなかったから描きづらかったんだと思う。
なので、プロの絵を見たりして試行錯誤したんだけど、プロって現実の人間をベースにデフォルメしてたりするんだね。デフォルメ効いているけどよく見ると実際の人間がベースになってて、デフォルメでその現実感を感じさせないから流石プロだなぁって感じた。ただ、この辺分かっていた気がする。と言うのも僕も主人公や男の子以外の高校生や大人キャラは現実の人間がベースになっているから描きやすいんだよね。問題は子供キャラのキャラデザやデフォルメが固まっていないってことなのかなって思う。
ペン入れ
ペン入れは初めて描く構図というのもあってよくわからん。ただ、髪の毛の描き方は明確に違和感だった。というのも、1コマ目と同じまとまり感が薄いパラパラの髪の毛を描いたら目を閉じているのもあって顔がエグイ視認し辛くなった。だから、視認性を上げるためにまとまりを意識して髪の毛を描いたら良くなった。ただ、それだけだと髪の毛というか黒い束って感じだったので、ホワイトで毛の流れを描いたら髪の毛感が出た。ホワイトの入れ方は全く納得がいかないが髪の毛についてはあまり意識したことがなかったので次に活かすためにこのままにしておく。
あとは、ペン入れしていて「手」が「それ」と伝わる感覚を感じた。キャラが見切れていて全体がわからないのに、トーンやべた塗りや位置から察するに「これは手だよね」ってわかるんだろうけど、そういう周りの情報から「これは手」って分かる技術は上手く活用できるようになりたいって思った。なんというか、「手」を伝えようと思うとリアリティのある「手」を描くってのが分かりやすいけど、こういうよく見なくても「手なんだろうなぁ」って感じさせるような手は作画スピードを上げる上で重要なんだろうなぁって感じ。
とりあえず髪の毛は課題かなぁ。男の子の方はなんとかなるんだけど、主人公の方が駄目。つか、男の子に関してはブロック単位でまとまった髪の毛しているんだよね。だから主人公もブロック単位で作る髪の毛でもいいんじゃね?って思った。それに、僕の描き方とパラパラの髪の毛は合わない気がする。とりあえず、ブロック単位で自然な髪の毛を描けるように意識していこうと思う。
4コマ目
構図
ここも構図でだいぶ悩んだ。コマの役割的に「頭を下げている主人公」にフォーカスをするか、「空気感」にフォーカスするかという点で悩んだ。「頭を下げている主人公」にフォーカスするのであれば、男の子の背後からの俯瞰のアングルで主人公が頭を下げ(足元まで映し)若干魚眼レンズ気味で背景も映るような構図にしようかと思った。けど、それだと頭を下げているって印象が強すぎるんだよね。そこまで頭を下げているという部分を強調したいわけではないので今の「空気感」を強調するような構図に落ち着いた。
また、このコマでは背景は敢えて入れずにキャラの周りは余白になるように調整をした。なんでそうしたかって言うと、印象を付けたかったからなんだと思う。というのも、文字では「付き合えない」と伝えているが、文字だけじゃなく視覚的な情報でも「付き合えない」ってのを伝えるためにキャラクターが目立つよう背景を描かなかったのかなぁって思う。
あとは、このページって10ページと見開きで、10ページが右ページ、このページが左ページって関係性でさ、10ページが結構キャラをでかでかと描いているのもあって、見開きでどちらもキャラドーンってのは避けたかった。そういう消極的な理由も構図に影響している。つか、見開き考えるなら10~11ページの間にもう1ページ挟みたかった。ちょっと詰め込み過ぎ感あるし。徐々に意識できるようにしたいね。
キャラ
シリアスな展開というのもあって、キャラクターは気を遣って描いたが下描きは大変だった。特に頭を下げる主人公。パース的にもややこしいし、ポーズも斜め後ろで右手を伸ばして左手はかばんを抑えてって感じでわからん。だから、どうやって描けばええねんって感じで悩んだ。頭の下げ具合もあんまりガッツリ頭を下げてしまうと謝罪感が強くて違和感だし、頭を下げなさすぎると3コマ目で頭を下げる動作しているのに頭上げた?って違和感、って具合に調整が大変だった。また、頭を下げた時の体の曲線とか首が隠れると頭と胴体がくっついて見えて違和感だったり色々な問題が起きて調整が大変だった。なので下描きは超苦戦した。
それと比べるとペン入れは楽だったが、諸々描いた後に線が太いって感じた。周りに背景はなく余白しかないのだからもう少し細く描いた方がトーン処理なんかもいい感じで反映されたのかなぁて反省。
表現
余白はマジでどうするか悩んだわ。背景が無いコマってあんま描いたことがないし、前に真っ白なコマって基本存在しないんじゃね?って書いたのもあって、余白をどう説明するか?って点で悩んだ。で、最終的には桜の花びらを舞わせることにした。ただ、どう表現すればいいか悩んだ。最初、桜の花びらをペンで描いて設置したら「うるさい」って感じ、描き方で調べたらトーンで表現する手段があったから線をトーンに置き換えたら薄く(細く)、最終的にはグラデーションを付けて桜の花びらを認識できるようにして今に至る。
また、キャラクターが目立ち過ぎる問題も起きた。周りが真っ白なので普通に描いてしまうとキャラが目立ち過ぎるんだよね。印象としてはもう少し抽象的にしたかったから、線を細めにして描き直したら「ラフかな?」って感じの雑さが出てどうするかって悩んだ。最終的には線の周りに薄っすらトーンを入れる(境界線をぼかす)方法を見つけてそれを使ったらいい感じになった。でも、なんかポジティブ感出ちゃったんだよね。こういう抽象的な表現ってなんかポジティブな時に使う印象で、ここではネガティブな表現したい。だからトーンの範囲を狭めたり男の子の頬を染める描写を薄くしたりって感じでポジティブ感を頑張って消した。
こういう時の表現ってどうするのが正解なんだろうか?構図的には9ページ最後のコマみたいに顔の表情が見えないって表現がよいって感じる。表情じゃなくて雰囲気で「ただごとじゃない」って感じを出すみたいな感じ。たぶん、何かネガティブなことをした時って顔を隠すわけで「表情が見えない=ネガティブ」って図式があるんだと思う。ただ、そうするとキャラにフォーカスしたいという役割が全うできない気がするから難しいなぁ…。
あとで気づいたが、桜の木にスプレーブラシ(白)を使っているから、ここでもスプレーブラシ使って雰囲気出しても良かったかもしれない(具体的にどうするかは考えてない)。しかし、このコマの表現はマジで悩みだわ。次のページやっている今も尾を引いてるもん。悩ましい。
面白い視点
表現としては上に書いた通り色々と思うところがあるけど面白い表現だとは思う。何が面白いかというと、桜の花びらが舞っているという描写が面白い。というのも、現実世界で桜の花びらが舞っていることを認識することってほぼない気がするんだよね。例えば、花見で酒盛りしててお酒の水面に花びらが舞い降りて「風流だねー」って認識するって感じで「舞い降りた」時に認識するのが桜の花びらってイメージ。
それなのに桜の花びらが「舞っている」という描写をしているわけで、それは普段とは異なる視点。普段認識しないであろうシーンの表現だから面白いって思った。なんというか、その「舞っている」シーンを切り抜くと「春」って感じる。漫画を描いてて季節を意識することがあまりないけど、桜が舞っている描写にフォーカスすると「春」って感じて面白い。
あと、13ページで桜の花びらを雪に見立てた表現をしようと思っていて、それに対する伏線としてもここで桜の花びらを認識させる描写は助かるかな。繋がりが良くなる気がする。そういう点も面白いと感じさせる原因になっているのかなぁて思う。
頬を染めるかどうか
このページは公開後に修正した。理由は(上にも書いた通り)ポジティブ感が出て違和感だったから。初めてだわ、公開後に修正したの。具体的にはトーンをpx単位で調整したり、頬を染める描写を薄くしたりした。また、普段は原稿をPCで見るんだけど、スマホで見るとちっさいわ。スマホで見ると違和感無いけどPCで見ると違和感って感じで、試行錯誤が多かった。それくらいこういう表現は難しいってことなのかなぁって思う。マジで尾を引いてるわ…頑張らないと駄目っすね。
その他
その他気づいたこと。
わからん
このページマジで悩んだ。ネームの時からこの辺わかんないから下描きの時に考えればいいやって後回しにしてたんだけど、いざその時が来るとシリアスな雰囲気を落とし込まないとだったり、表現的にやったことがないからネームでどうこうするの無理だと思った。
あと、キャラクターなんかも描いたことがない構図やポーズばっかで「どうしたらいいのかわからん!」って駄目だったわ。ただ、今回色々とやったことがないことをやったからか、やり終えた今は1つ山場を乗り越えて強くなったと感じている。成長というのは、新しい知見を手にして実際に使ってみることで実感するものなのかなぁって思った。
桜が散る表現
4コマ目でも書いたが、13ページ目で桜の花びらを使った表現をしたいんだよね。なのでこのページから花びらを印象づけて、次の12ページでも同様に印象づけてからの13ページ目でドーンって感じにしようって考えてた。具体的には、1~2コマ目に桜の木が映っているので、桜の花びらがそこから舞っていてコマ枠(内外)にも舞わせてって感じでページ全体を使っての表現。12ページでもその流れ持ち込んでって考えてたけど、うるさいって感じたので辞めた。特に、3コマ目に桜の花びらが入ってくると視線の流れ的に邪魔だと感じた。ページ全体を使った表現がコマの流れを邪魔する感じになるので、4コマ目だけに桜の花びらが舞う表現をして、13ページへの伏線は12ページを描く未来の僕に任せることにした。で、未来の僕が今苦労している。
キャラの描き方の問題点
今回は横顔や立体を意識したキャラの描き方について考えさせられたわ。漫画って正面顔が多いいから横顔や立体を描くってなるとどう描いたら良いのかわからなくなる。特に首の描き方。位置がわからんのよ。しかもデフォルメしているから現実みたいに太く描けず、横顔の時はどの辺に首があるべきか?立体の時はどこにあるべきか?って感じでスゲー悩んだ。
なので、プロの絵を観察(という名の漫画鑑賞)してたんだけどプロの絵ってデフォルメしているけど、現実の人間をベースにデフォルメしてんだなぁって思った。というのも、確かに首は細いんだけど現実に近い細さって言うのかな?よく見ると思っている以上に細くないって感じ。それ見て僕の描くキャラの首細すぎんか?って思った。
特に子供キャラが細い。今回で言えば主人公と男の子。確かに子供キャラの時のみ描きづらさがある。高校生や大人キャラは現実に寄せて描けばいいからあんまり悩んだことがない。だから、子供キャラのキャラデザをなんとかしないといけないっぽいわ。少しづつ意識して改善しようと思った。
輪郭の強調
ペン入れでキャラクターの輪郭を描く時に線に強弱つけて強調したりするんだけどさ、これの理由がわかったわ。線の強弱を入れて輪郭を描くとその瞬間周りの余白が強調されて、強調された余白がキャラを(対比で)強調するって感じでキャラを目立たせる感じがあった。だから、輪郭を強調するのは余白とキャラのコントラストを生んでキャラを視認しやすくするからなんだと思う。
ただ、これ余白がないと成り立たないんだよね。例えば、キャラの周りに背景があると輪郭線に強弱つけて強調しても余白が無いからコントラストを作れない。とは言え、背景を同じ線の太さで描いて余白と同じような扱いにすることで同じような効果を出すことが出来るんだと思う。
で、これに気づくと10ページ最後のコマの説明もつく。というのも、そのコマでは背景とキャラが同化していて視認性が悪かったんだけど、余白を作った瞬間キャラの視認性が上がったんだよね。それも余白ができたことでコントラストが生まれ余白がキャラをキャラが余白を目立たせるって感じで対比の関係性が生まれたから視認性が上がったって考えると納得。
これは結構重要な気づきだわ。キャラを目立たせたいのであればそういう余白が必須なのでネームの段階でコマ割りに組み込んでおかないと駄目かも。つか、プロの作品が読みやすいのもページ数を稼ぐためにコマを大きく使っていて十分な余白が存在するからなのかもしれない。
丁寧に描いた
このページはやたらと丁寧に描いている僕がいるのが気になった。なんでなのかって考えるとシリアスな雰囲気を出したいし崩したくなかったからっぽい。ただ、そこまで気を遣っても読者は気にしないんだから適当でもいいんじゃないか?って作画スピードを気にする僕もいる。
だから悩んだけど、手の抜き方もわかんないんだよねー。3コマ目の主人公の手がいい感じの手抜きで、周りの情報から「手」ってわかる感じがあったからこれがヒントなのかもしれない。そう考えると、キャラクターのクオリティじゃなくてページ全体やコマ全体を俯瞰で見て、全体的なバランスを意識して描く視点が大事なんだろうね。
ただ、これ手抜きではないなぁ。「絵」は手を抜くけど「構成やバランス」では手を抜いてないわけだし。だとすると「丁寧に描いてみる」という試行錯誤をしているって話なのかもしれない。「そんなに気を遣っても読者は見ねぇーよ」って自問自答に対して「本当かなー?」って丁寧に描くことで試行錯誤をしている状態。そう考えるといつもやっていることと同じなんだと思った。
なのでそのうち「汚く描いてみる」ってのも始まったりして、「なんかやたら汚く描こうとする僕がいる」って書き出すのかもしれない。
終わりに
ネームの段階でよくわからんって後回しにしてたけど、ペン入れして(描き終わって)もよくわからんってなったのこのページが初めてだわ。特に3コマ目4コマ目がなー、もっとやりようがあったろ?って感じる。たぶん「この構図や表現描いたことがない。だから描いてみよう」って感じの私情が入っているからそう感じるのかも。ただ、言語化してみて腑に落ちている。なので言語化した合理性に絵が追いついてないって話なのかもしれない。精進あるのみっすね。
そういえば、これを描いている時に50代で漫画家デビューした人の記事が流れてきて漫画読みに行ったんだけどさ、初連載にしては読みやすかったんだよね。普通に何回か連載しているベテラン作家さんって印象を受けるくらい読みやすかった。何でだろう?無料公開されている分を見る感じ、べた塗りの有無、トーン多用、ペンの太さが均一ってのが読みやすさの理由としてある気がする。
まず、ペンの太さが均一でトーンを多用しているからカラー漫画(アニメ)のような読みやすさがある気がした。そのせいか、べた塗りのキャラクターが大ゴマで登場するとすごい目立つ(視線が持っていかれる)感覚を感じた。でも、バランスを意識するってこういう事なんだろうなぁって思う。こういう読みやすさをべた塗りがあろうが、ペンの強弱があろうが表現できる、ってのが目指す目的地なのかなぁって感じた。
あ、だからべた塗りの髪の毛にホワイトやハイライト入れるのかもなぁ…。べた塗りだけだと髪の毛目立ちすぎちゃうし。あと、気になった点でいうと50代でデビューみたいな他と異なるキャッチコピーが無ければ読まなかったという点。漫画って一般的に20代でデビューする人が多いいイメージだから、10代や今回みたいに50代で初連載ってキャッチコピーがあるとどんな作品なんだろう?って興味出て普通の作品より読まれる機会が多いい気がした。そういう他と違う何かってのは作品の面白さ以外の要素として必要なのかもね。