読み切り(ネーム)
読み切りのネームが描き終わったので書き出し。
キャラの行動に関する違和感
読み切りのネームを描き終わり、キャラクターの行動周りで悩んだ点を書き出してみた。
主人公
主人公は「お金がない」「宗教嫌い」という点で終始一貫しているため、基本的には問題ないと思う。
ただ、回想シーンの「子供だから何もできない=祈るしかできない」という理由が少し弱い気もするが、そういう宗教に属しているからと解釈できなくもない。
表情は豊かになるようにしているが、基本受け身でつかみどころがないのが少し気になる。主人公中心で動いているというより、状況が主人公に合わせて動いているからそう感じるのかもしれない。必殺技などがあれば主人公が主体になるが、読み切りでそこまで描けるかは微妙なところだ。とはいえ、大きな違和感はないと判断している。
ヒロイン
ヒロインの行動にはいくつか違和感があった。
「主人公への執拗な勧誘と1000万の提示」:なぜそこまでして勧誘するのか?これについては「除霊師不足」「1000万で雇えるなら安い」と現代社会と紐づけた理由を持ち出すことで解消できそうだ。
「依頼のブッキング」:主人公が依頼を受けているのに、なぜ神道会(ヒロイン側)も来るのか。誰が家に招いたのかが気になったため、庭先におばあさんを配置することで解消することにした。
基本は絵で説明し、無理な部分は現実世界を連想しやすいテキストで補足したため、ヒロイン側も特に違和感はないはずだ。
強いて言えば、立ち眩みのシーンで「気づいたら立ち眩みをしている」という表現が気になるかもしれない。「ふら…」という起こりを入れることも考えたが、すぐ次のページでしゃがむため、伏線として機能しないなら不要だと判断した。
画面の「ぎちぎち」感と大ゴマの役割
全体的にコマが詰まって「ぎちぎち」しているのが気になっている。
しかし、昔の漫画はコマ数が多くてぎちぎちしていても読みづらさを感じなかった。それはコマ内の絵がシンプルで、何が起きているかがわかりやすかったからだ。下描きの段階で、コマごとに何が起きているかをしっかり伝えることができれば気にならないと思う。
また、大ゴマの役割は「何かとの対比」であり、「ここは特に重要だ」と読者に伝えるためのものだ。
以下の重要なシーンではしっかり大ゴマを使っている。
- 最初のキャラ紹介
- 街並み(舞台説明)
- 悪霊の登場
- 宗教を嫌悪するシーン(両親に怒られる転換点)
- 1000万の提示と目の前の1000万
- 除霊シーン
- ヒロインを信用(心変わり)
「1ページごとに見せ場を作るべきか?」とも考えたが、大ゴマ以外は重要ではないので、無理に見せ場を作ってコマ割りをいびつにする必要はないと思う。
ストーリーの主軸と「引き」
要素(勧誘、お金、除霊、宗教、神様殺し…)を詰め込みすぎている感はあるが、同時進行しているわけではなく、一つ一つのエピソードは完結している。
ストーリーの主軸は以下の2点だ。
- 神道会への勧誘と、宗教嫌いな主人公の心変わり
- 除霊師→神様を殺す物語の始まり
最後の「神様を殺す」という展開が読者の興味を惹く「引き」になると思う。神道会という宗教団体を構えているのに、主人公にしか見えない神様がブチ切れている状況が「この先どうなるんだろう?」という興味を持たせるはずだ。
他の読み切り作品を読んでいて、使い古された展開なのに面白いと感じるのは「他人に話をしたくなるような分かりやすさ(ドタバタ展開や共感しやすい要素)」があるからかもしれない。
「除霊師が悪霊を祓う」だけでは分かりやすさがないが、「宗教嫌いの主人公が宗教に入って神様を殺すお話」であれば、引きとしての強みがあると思う(たぶん…)。
冒頭の展開について
冒頭が「宗教の勧誘」から始まるのは少し弱い気がしたが、前提知識がない読み切りでいきなりバトルや回想といった重い設定から始めても、読者は読まないと思う。
まずは身近な「宗教の勧誘」から入り、「お金がない」という展開から街並みを見せて世界観を伝えることで、徐々にオリジナルの世界観(神様殺し)へ展開していく方が、読者もスムーズに入りやすいはずだ。
引きの弱さは気になるが、サクサク読めるテンポ感は担保できていると思う。
戦闘)
戦闘シーンの描写が少し気になっている。
本来は「神様を殺す」漫画を描きたかったが読み切りでは難しいため、今回は前日譚として描いている。そのため戦闘はメインではないが、除霊が絡む以上、絵的な面白さは入れたい。
ただ、「除霊」という行為は抽象的で、どれだけ凄いのか視覚的に分かりづらい。
パッと倒すだけでは味気ないが、倒したという「事実」さえ伝われば良いので、最初に化け物が出てきたという「臨場感」のあるコマが1つあれば、わざわざ戦闘シーンに1ページ割く必要はないと思う。
この辺は下描きで考えるかなぁ。
目的
この読み切りの一番の目的は「絵で伝える(わかりやすい絵を描く)」ことの練習と試行錯誤だ。
綺麗に話をまとめることよりも、読者の記憶に残るような「絵・漫画的な魅力(光るもの)」をどう表現するかに注力したい。
だから、ネームがゴールではないため、そこまで悩まなくてもいいのかなという印象。
終わりに
んーネームに関してはとりあえずこれでいくかなぁ。読み切りの話としては違和感が無いように調整は出来ていると思う。なので、さっさと下描きに入ろうと思う。
つか、なんやかんやで1ヶ月近くかかったかもしれない。ネームを形にするまでに。
普段連載モノしか描かないからわからなかったけど、読み切りの作品だと、最初の読み切りで完結させないといけないから、気を遣うね。連載モノだったら、次に引っ張るために敢えてスキを見せるけど、読み切りだとその隙が致命傷になるって感じ。そういう難しさを感じた。
リリースしちゃうか。モノはないけど…