また、この季節が来た
年に数回、先輩に拉致られてスノボに行く二色人です
今年も例に漏れず拉致られたわ
今回は”1泊2日”のスノボ
朝6時~翌日18時までの懲役36時間の刑
普通に書いても面白くないので、収監される囚人目線で書いてみる
1日目:監獄への護送
囚人の朝は早い
普段寝る時間である朝5時に起床し、先輩が運転する護送車を待つ
先輩からガソリン給油で少し遅れると連絡があり
朝6時ごろに護送車に乗った先輩が到着した
挨拶を交わし、荷物を積み込み、車を走らせる
高速に乗り1時間と30分かけて新潟にあるスキー場という名の監獄に向かった
道中の車内には陽気な音楽が流れており、久々会うということもあり話が盛り上がった
そして、監獄に近づくにつれて路肩に雪が増えていき、この楽しい時間に終わりも近いと理解した
1日目:監獄に収監
スキー場という名の監獄についた
車を駐車場に停め、近くの建物でスキーウェアとスノーブーツという名の囚人服一式と、スノーボードという名の拘束具をレンタルし、着替える
その後、慣れない雪道を慣れない恰好で進み、監獄の入口に向かった
監獄の入口ではチケットを受け取った
チケットはリフトという乗り物に乗るために看守に掲示するもので、刑を執行する場所へ行くための片道切符だ
中に入ると、一面真っ白な雪で覆いつくされており
空は青一色の晴天だった
平日ということもあり、少年少女の受刑者も多数おり
想像以上に人はいた
1日目:囚人との邂逅
今回は、先輩と2人だけではなく、現地で先輩の友人知人の囚人と一緒に刑罰を受けることになっている
彼らは、スノーボード中毒者で、その常習性から現地の寮で住み込みで看守としても働く、リゾバ民
言わるゆる常習犯だ
初心者である僕に対して、刑の執行に慣れているのか気さくに声をかけてくる
1人はレギュラーで、もう1人はグーフィー
1日目:刑の執行
刑を執行するために片足を拘束器具で固定し、リフトに乗るため移動する
拘束具によって動きを抑制されており、斜面上のリフトに向かう事ですら重労働だった
リフトに乗り斜面を昇る
そして、降りるときにバランスを崩しながらも刑を執行する刑場にたどり着いた
その後、両足を拘束器具で固定し、刑執行
斜面に対し正面を向き左右にスライドしながら少しづつ下り、時折転倒する
この転倒こそが刑であり、運が悪いと頭を打ち死ぬ
そのため、死の恐怖から悔い改めることこそが刑の本分である
しかし、時間経過と共に死への恐怖を少しづつ克服し
刑の執行が終わる頃には恐怖に打ち勝ち、ターンをすることができるくらいには成長し、1日目を乗り切った
1日目:監房に収監
刑を執行し終え、囚人服と拘束器具を返却する
そして、休むための監房に向かった
監房では先輩と同じ部屋だ
囚人にプライバシーなどない
その後、先輩とレギュラー松本とグーフィー西川と外食をし就寝
しかし、刑による転倒で首を痛めており、あまりに痛く夜中に起きてしまった
それはまるで交通事故で車に追突された、むち打ち状態のようなものだった
首回りのストレッチをすることでなんとか就寝した
2日目:本当の地獄
2日目、本当の地獄が待っていた
その日は別の監獄へ向かったのだが、あいにくの雪
昨日と同じく、囚人服と拘束器具を借り入獄
1日目に上手くいった経験を生かそうとするも、刑の重さを再認識することになった
まず、雪によって視界が見えない
一歩間違えると崖から転落するようなコースなどもあり、視界も悪いため一度転落したら助けは望めないだろう
まさか、転倒以外に転落による死の危険を感じるとは思っていなかったため、昨日との落差に驚愕した
そして、時間が経つと雪が止み、太陽が顔を出した
しかし、太陽は表面の雪を溶かし、斜面はまるでアイススケート場のようになり、まともに立つことすら許さない地獄と化した
1日目に体のあちこちを痛め、この地獄で限界を迎えた僕はベンチに腰をかけ、この刑罰の時間が進むことを祈り2日目を終えた
2日目:刑を終えての護送
刑罰を終え、監獄からの帰り道
出所祝いに寿司を食べ、先輩と談笑しながら帰宅した
たった1日半の刑だったが、実家に帰った時に懐かしさを感じた
護送の途中にも風呂に入ったが、実家の風呂にも入り、負った傷と疲労を癒し就寝した
まとめ:スノボ嫌いなんだろうね
感覚としてはこんな感じ
スノボ自体にポジティブな印象がないのでしょうがないんだけどさ
2日連続でやってみてたけど、スノボを楽しめる人の心理状態がマジでわかんねぇわ
一応、「大自然をハイスピードで滑走して危ない」って非日常が詰まっているわけで
そういう非日常が刺激的で楽しいのは理解はできる
後は冬限定って、魅力?
ただ、年に数回、期間を空けて滑れば満足するもんだと思うんだよね
なのに、先輩は休みに毎週行ってるし、リゾバ民の2人は仕事終わりに毎日滑ったりするみたい
頭おかしいわ
この感覚が、僕が滑れないってところから来ている可能性もあるんだけど
めっちゃ滑れたとしても、1年に1回いければとりあえずいいかなって感じるから
スノボの安全面部分が根本的に問題なんだと思う
こっちが如何に気を付けても視覚外から追突してくるからね
スタッドレスタイヤやチェーンを履いてない車が雪道を走っている感覚って言えば、伝わるんかな?
そういう危なさを受け付入れることができない、って所がスノボを嫌いと認識させて遠ざけようとしているんだと思うわ
僕は嫌いなスノボに行く
とは言え、誘われたらスノボに行っちゃうんだけどね
やっぱり、誘われたら嬉しくて行っちゃうよねー
あと、なんやかんやで楽しいんだわ
雪上での己の無力さとか、転ぶ僕を嘲笑う周りの視線とかって日常生活を送ってると中々ないもん
今回も、5歳児くらいの子が、目の前をスーっと1人で滑っていく姿を見た時の絶望感とかやっぱり来るモノがあるしね
そういう、初心に戻って自分自身を省みる機会として利用するのは楽しいね
だから、1年に1回滑れれば満足なんだけど
先輩、友達おらんのかなぁ?
下手な僕をやたらと誘うから、何か理由があるんだよね
高速料金とか、道中の話し相手的な感じなのかもなぁー
後は、優越感とかなのかなぁ?
レギュラーとグーフィーも何年やっているか気にしていたし
まぁ、いつか嫌いなスノボとも向き合って見ようと思っているから、上手くなったらその辺理解できるようになるのかもね
終わりに
囚人と受刑者について調べたんだけど、意味が違うみたい
刑執行前が「囚人」で
刑執行中が「受刑者」っていうみたい
だから、懲役刑は受刑者で、死刑囚は囚人(死刑執行前だから)
これ、豆知識な
なので、最初に書いた懲役36時間も、先輩が迎えに来た時点で「囚人→受刑者」に本来なっていて、囚人という言葉を使い続けるのは矛盾が生じているよなぁーって話
ま、どうでもいいですがね