日記

ありがとうございましたと言われない理由

最近、僕の通うネカフェにセルフレジが導入された。そのため入退店で店員さんと接することが無くスムーズになったのだが、セルフレジで精算をして退店する際、近くに店員がいるにも関わらず「ありがとうございました」と言われないことに違和感を感じたのと同時に、「ありがとうございました」を言われることを期待する僕がいたので何故なのか考えてみる。

客と店員のアンフェア感

まず、客と店員は不公平な感じがある。というのも、僕は客として行く時は「ありがとうございました」などと言われることを期待するけど、客である僕側から「ありがとう」という言葉を投げかける事は無いから。

もちろん飲食店であれば「ごちそうさまでした」と言う言葉があるので退店する際には言うのだが、ネカフェのような場所を借りるだけのお店での退店時の言葉が見つからない。だから僕は退店時に声をかけることをしないにも関わらず、客である僕は退店する際に「ありがとうございました」という一言を求める。それは不公平だと思った。

店員にとっては招かざる客

店員の立場で考えてみると、店員が「ありがとうございました」と声をかけないのは合理性があるように思う。なぜなら店員の多くはアルバイトであり、彼らは暇だろうが忙しかろうが時給なので関係ない。そして、客は極力来ない方が得をするのだから「ありがとうございました」という声をかけて気持ち良く利用させない方が良い。しかもセルフレジ導入によって入退店に関与しないのだから「気づかなかった」と言い訳が通用する。そういう合理性の元に「ありがとうございました」を言わなかったと考えると腑に落ちる。

ただ、そう考えると客と店員はフェアなのかもしれない。客は「ありがとうございました」を言われることを期待するが、店員は来て欲しくないのだから「ありがとうございました」を言わない。客も「ごちそうさまでした」や「ご苦労様です」という言葉をかけないように店員側も「ありがとうございました」を言う言わないという選択権があるので、客と店員はフェアで対等な関係のように感じる。

店員とお店がアンフェア

店員は「ありがとうございました」と言わないという選択をしているとすると、退店時に「ありがとうございました」と店員が言わない原因はお店にあるように思う。なぜなら、お店側が店員の納得のいく賃金を払うことができていないのが問題だから。

仮に店員を時給1万円で雇っているのだとしたら店員は全力で「ありがとうございました」を言う。それは時給1万円の好待遇のアルバイトを失いたくないからで、退店時に店員が「ありがとうございました」を言わないのは満足の行く賃金を貰っていない店員側の声なき主張なのかもしれない。

根本の問題

この問題を突き詰めていくと日本の問題に突き当たる。というのも顔なじみの店員さんに聞くに人手不足らしく、セルフレジもその人手不足に対応するためだと考えると納得できる。(セルフレジを使えない人が多くて結局のところ大変さは変わってないらしいが…)

そして、人手不足の解決方法として賃金を上げるという解決策があるが、賃金を上げて人を雇ったとしても、その上昇分を補う事ができないという問題に突き当たる。もし、その上昇分を客の方に負担をさせようとすると競合他社に流れてしまうため上げづらく、業界全体で値上げするというのはカルテルや独占禁止法に引っかかるためできない雁字搦めのような状態。

さらに、ネカフェでは無料サービスが廃止または有料化が行われている。その背景には最低賃金引き上げや物価上昇によるものが考えられ、そもそも人手不足を解消するための問題に取り組めるような状態じゃない。という、日本を取り巻く問題に原因があってお店がどうこうできるような問題ではないんじゃないかと思う。

だとすると、退店時に「ありがとうございました」と言われないのは、過多な仕事に少ない店員で対応する不満が生んでいて、その根本の問題は日本が悪いという話に行き着き「なんもかんも政治が悪い」という話なのかもしれない。

まとめ

まとめると、店員は低賃金で人手不足による合理的な判断をしているから「ありがとうございました」を言わない。そしてその問題は低賃金で雇うお店にあり、賃金を上げられないのは日本に問題がある。なので、店員が「ありがとうございました」と言わないのであれば、そういう背景を理解し納得すべきで、彼らの判断を尊重する必要があるんだと思う。

要するに、そういうものなんだという受け流すしかない。

終わりに

とは言え、「ありがとうございました」を退店時に言われないこと自体がほぼないんだけどね。多くの店員さんから言われるから、それを言われるのが当然で、言われないと気になっちゃうって話なんだと思う。あと、頻繫に行くから変に思われてないかって気になっている面もあるんだと思うけど、服に気を遣っておらず、変に思われそうな格好しているのだからそう思われてもしょうがないと受け入れるべきな気がする。
それに、僕側も「お疲れさまです」などと言わないんだから、相手側に一方的に「ありがとうございました」を押し付けるのは違うし、言わないんだったらそういう背景を察して、そういうものだと受け流すのは必要な気がした。

おまけ:バイトの辞めさせ方と休業手当請求

もし、時給1万円でバイトを雇って、そいつ辞めさせようとした時どうすれば辞めさせられるんだろうって思い調べた。まず、解雇予告を30日以上前にして、その後シフトに入れなければ30日後に解雇できるみたい。

バイト側はお店の都合でシフトに入れ無い場合、休業手当を申請することも可能で、休業手当は平均賃金の60%を会社がバイトに支払う制度。会社としては働かない人にお金を払いたくないから当然受け入れない。その場合は労基などに相談して、最終的には弁護士に依頼して裁判で戦う形になる。
でも、勝ったとしても休業手当が弁護士費用に消えてしまうため、基本は泣き寝入りなるみたい。けど、時給1万なら勝ったとしてもプラスになる可能性が高いから時給1万を手にした段階で勝ち確なのかもしれない。

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