スノボに行きたくない
毎年恒例の先輩からのスノボのお誘いがきた。毎年のことなので1度行ったのだが、翌週にもお誘いが来て凄い行きたくないって思って色々と感じたので書き出し。
行きたくない理由
去年までは鬼割とかで安くスノボに行けたから年に何度かついて行ってたんだけどさ、今年からは無くなっちゃったんだよね。だから、年一くらいなら付き合ってもいいかなぁって感じで一度行ったんだけど、そもそもスノボ好きじゃないし、流石に2度目は行きたくなかった。
で、その時に行きたくない理由としては3つあった。
1つ、ある程度滑れるようになって満足しているから。
2つ、その日の天気が雪だから。
3つ、月末だから。
1つ目と2つ目はそのままの意味で、ある程度滑れるようになって満足しちゃって行く理由が無かったのと、天気が悪かったから行きたくなかった。3つ目の「月末」だけが特殊で、僕は漫画を描いていて毎月1本を目標に作業をしているんだよね。で、進捗状況があまりよろしくなかったから、月末の1日を取られるのが単純に嫌だった。それに、放送大学の履修登録や確定申告がまだだったりって感じで心に余裕がなかった。
だから、行きたくなかった。
半強制的に連行でイライラ
といった理由から僕は行くつもりが無かったんだけど、いつもスノボに誘ってくれる先輩(A先輩)は元同僚で、同じ元同僚の先輩(B先輩)を呼んでいて、あたかも僕が来るかのような前提で話を進め、断れるような状態じゃなくなって半強制的に行くことが決まってしまった(憤怒)。
スノボ前日にそれが決まってさ、凄いイライラしてこの状態で行ったら雰囲気が悪くなるなぁってことで、自分自身を説得することにした。
イライラする自分自身を説得
まず、1つ目の「ある程度滑れるようになって満足している」と、2つ目の「天気が雪」ってのはどうしようもないので、3つ目の「月末」をなんとかすることにした。
「月末」というのは心に余裕が無いことが原因なので、1つずつ整理をすることから始めた。
まず、確定申告については3月中旬までで良いので3月に入ってから作業をする。放送大学の履修登録については、2月中に登録する必要があるから面倒だったけどすぐに対応し登録した。そうすると残るは漫画の作業なんだけど、早寝早起きをして先輩が迎えに来るまでの時間で漫画の作業を進めることにした。
というのも、先輩は朝の6時くらいに迎えに来るから早起きをしないといけないんだけどさ、僕っていつもそのくらいの時間に布団に入るんだよね。いつもと異なる生活リズムだから、早寝しても熟睡できなくてさ、2時間置きに目が覚めてしまう。なので、それを利用して「4時間睡眠」が1日の活動にどう影響するのかを試すのと、4時間で起き漫画の作業をすることで少しでも進め、スノボで丸1日作業ができないって状態を回避することができる。って感じで説得することでイライラを鎮めることに成功した。
以下は、4時間睡眠を試した日記。
当日に感じたこと
で、当日。案の定2時間置きに目が覚めるので、4時間のタイミングで起きて漫画の作業をして、A先輩が迎えに来て車でスキー場に向かった。
車で移動している時には、前日に感じてたイライラは完全に無くなってて、むしろ楽しさを感じる僕がいた。それは、普段会わないB先輩と出会ったという点が大きかったんだと思う。(A先輩の車でB先輩と僕が相乗り)
また、逃げ道が断たれ諦めがつき、目の前の状況を楽しむしかないという心理状態の変化もあったんだと思う。
更に、スキー場についた時。天気予報だと雪だったが、雪は降っておらず思ったより天気が良く、良い意味で予想を裏切ってくれた点も大きかったように思う。(時間が経つと雪が降ったりやんだりした)
といった具合に、行く前は行きたくなかったけど、最終的には楽しかったと感じることが多かった気がする。
楽しかった理由
楽しかった理由としては、漫画の作業を早く起きてしたことで、後顧の憂いが無いという状態は大きかったように思う。もし、作業をしていなかったら家に帰ってから作業をしないといけないということで、目の前の状況を楽しめなかったかもしれない。
また、僕は普段ゴーグルを付けて滑ることはないのだが、山ゆえ天気がコロコロと変わり、雪が降ってゴーグルを付けざるを得ない状況になったのだが、その時に普段感じない感覚があり面白かった。というのも、ゴーグルを付けると視界が狭まり、視覚的な情報より感覚的な情報を頼りに滑る感覚を感じ、それがとても新鮮だった。更に、ゴーグルを付けて雪の中を滑走すると雪で先が見えず恐怖心が薄れることに気づき、それも新鮮で面白い体験だった。
恐らく、前に進んでいる時、視覚的な情報からどれくらいのスピードで滑走しているかを脳が理解していたが、雪で視覚的な情報に変化が無いように見え、実際のスピードと脳が理解するスピードにズレが起きたんだと思う。感覚的には「スピード出し過ぎ、怖い」と感じるスピードなのに、恐怖心が無くブレーキをかけることなく滑る自分自身がいて驚いた。
そういった、普段どれだけ視覚的な情報に頼って生活をしているかを知ることができた、気付くことができたという点がとても面白かった。
しかし、それが楽しめたのも最後に滑った頂上からの迂回コースまでで、細くクネクネした迂回ルートを止まらず滑り切ることは僕にとっては困難で盛大に転び散らかし、とても楽しくなかった。けど、スキー場に来ることを趣味にしている人たちがなぜ来るのかが少しわかった気はした。人生もそうだが、転ばなければ楽しいんだと思う。
終わりに
家に帰ってから感じたこととしては、やはりスノボを楽しいとは思えない。なぜなら、常に怪我のリスクを抱えているから。僕は毎日が楽しく、怪我を負うことはその楽しい毎日にとってはデメリットでしかない。なので、怪我をする可能性がある以上スノボを楽しいと思うことはないんだと思う。
けど、今回滑ってみて転ばない(怪我をしない)のであれば、楽しいと感じることは理解はできた。スキー場に来る人はそういったリスクを考えていない。もしくは、そのリスクがデメリットにならない人が来るんじゃないかと思う。
というのも、A先輩は「スノボのスリルが楽しい」と言い、年に10回以上スキー場に足を運んでいるらしいのだが、彼はブラックIT企業勤務。怪我をすると会社が困るかもしれないが先輩的には休める、またはリモートワークができるわけで怪我はデメリットではない。だからスキー場に向かう。そう考えると、合理的なんだよね。
反面、僕とB先輩はフリーランスで、怪我をすると仕事に支障が出て困ることになる。だから、怪我をしないように滑っていたし、あまりスキー場に行きたがらない。
そういう、怪我のリスクがデメリットに感じないような人ほどスキー場に向かう傾向はあるんじゃないか?って今回思った。言い方を変えると破滅願望がある人ほどスキー場に行ったりする面があるんじゃないか?
実際、スキー場でやることって上から下に滑るって行為で、流れ作業なんだよね。それを楽しんでいるって僕からすると工場の流れ作業を嬉々としてやっているようなもので、エクストリーム工場勤務って表現が近い。普通に勤務していれば怪我のリスクがないのに、なぜか怪我のリスクを負うようなことをしているのがスキー場に十数回行くような人というイメージ。
そう考えると、やっぱり何か破滅願望があるように見える。普通に勤務していてもエクストリーム工場勤務していても賃金は変わんないわけで、怪我をするリスクを負ってまでエクストリームする必要性があるとは思えない。とは言え、単純作業を楽しむって意味だと僕も工夫をして楽しむことはあるんだよね。でも、怪我のリスクを負うエクストリーム工場勤務はしないわけだし、やっぱり何か破滅願望あるんじゃね?
まぁ、プロみたいなお金を稼ぐような人は別だし、あくまでもプロのレベルにないし、動画を撮ってお金を稼ぐわけでもないのに年に数十回行くような人に限定される話なんだと思う。