読み切り(承:21ページ目)
21ページ目が描き終わったので書き出し。
初めに
このページは、ヒロインが主人公を勧誘するのをダイジェストで流し、それから逃げている主人公を捕まえるという描写が目的のページ。
原稿

1コマ目
このコマは3コマ使って1連の流れや時間経過をダイジェスト形式で表現するので1コマ扱い。
右のコマ
右のコマでは、主人公を待ち伏せするヒロインを表現しているが、ネームから少し変更加えてる。ヒロインの方に変更はないんだけど、主人公が手前から奥に移動している。ネームの段階ではヒロインが物陰から「こんにちは」と声をかけて手前にいる主人公が驚いてる感じの表現してた。けど、主人公の位置が2コマ目と同じ手前に来ており、ダイジェストで流した時の「変化」が弱いと感じたので今の構図に変更した。構図の変更としては良い変更なんじゃないかって思う。
ただ、視線の流れのことを考えると奥にいる主人公に視線が流れ辛いって部分が気になる。ダイジェストって性質もあるので、サクサク読んでもらう上ではそんなに気にする必要もないのかもしれないけど、視線誘導的には失敗かなぁって所で反省。
コマとしては良いと思う。ちゃんと待ち伏せしているヒロインとそれに気づいているであろう主人公ってのが伝わると思う。ヒロインの方にトーンで影を付けてるが、それが上手く待ち伏せしてるニュアンスを出せてる気がする。コマ単体ではちゃんと伝えたい表現が伝わってるという意味でいいんじゃないかって感じ。
真ん中のコマ
このコマは、明らかに待ち伏せしてるってニュアンスを出すのが目的。なので、木にぶら下がったヒロインが上から現れて主人公を勧誘する表現をしている。
ここはシンプルな表現だから、特にネームから変えてない。
気になったのはペン入れで、木から出てくる表現。なんか「木から出てくる」って描写が上手く表現できてない(伝わらない)感じがあるのが気になる。オノマトペがあるから木から出てきてるってのは伝わるんだけど、それ以外の効果線があまり機能していないって感じ。
あとペン入れしててヒロインを「丁寧」に描いてたつもりなんだけど、線が細くてヒロインが認識し辛くなった。なので、顔の輪郭を太くした。これは、コマ単体で見ると違和感ないけど、ページ全体で見るとヒロインが認識しづらい、という視点の違いで起きているのだとは思うんだけど、描いている時にページ視点で見れないのなんでだろう?経験が必要なのかなぁ?視野が狭く、コマ視点で描いてるとこういう現象が起きる。とりあえず、(言語化して)認識したからどっかでか解決したい。
左のコマ
このコマは、少しギャグよりの表現でゴミ箱から出て来るヒロインってのを描写している。ネームの段階でここだけデフォルメ色が強かったのでそれをそのまま踏襲。たぶん、オチをつけたかった的なやつ。
コマ内に要素が多いいのが気になった。ヒロインと主人公以外にゴミ箱や自転車って感じで要素が多いい。ただ、ゴミ箱から出て来るってのを表現しようとするとある程度状況を説明する必要があってこうなってしまう。もう少しアップの構図にすると、「動き」はわかるんだけど、どういう「状況」かが分からなくて違和感あった。
他の候補として、ゴミ箱の中に隠れて声をかける(囁く)ってのも考えた。けど、コマ割りが特殊で、その案だと上の方にキャラの顔が来て見切れが発生したりするから今の構図がベストかなぁーって感じ。ページ自体に話を詰め込み過ぎてるってのが結構響いてるかも。コマ割りがぎゅうぎゅうでこういう現象が起きてる気がする。
1コマ目全体的に
このコマをペン入れしてて、輪郭を太くして、その内側を細くすると太い細いの緩急ができるのが気になった(真ん中のコマ)。前の方のページでも手前に足が来るので輪郭線を太くして、その内側は細く描いたら「足(太)とシワ(細)=足袋」って感じで何か履いているニュアンスが伝わる感じがあったわけだけど、そういう線の太さによる緩急での見え方の変化が気になった。
キャラでも体の輪郭を太く、内側を細くって感じで描くけど、顔でそれをすると顔が認識し辛くなる。顔の輪郭を太く、顔の内側の表情を薄くするって感じにすると違和感。
たぶん、顔は「表情」が大事で、太く描いた輪郭を見せたいわけじゃないからなのかなぁって思う。で、人間の視線は太い方向に流れる。「顔の輪郭」じゃなくて「表情」が大事なのに、「顔の輪郭→表情」って視線の流れ方がおかしくなるから違和感だったのかなぁ思う。
実際、ヒロインって目を閉じているから表情薄くて、表情が認識し辛い。コマ単体であれば問題ないが、ページ全体、流れの中で見ると表情が薄く認識し辛いのかな。だとすると、通しで読む時は「表情」を探して読んでるってことか?でも、輪郭を太くしたら通しでも認識しやすくなったが、そもそも「表情」が認識できたら、輪郭を太くする必要はない。また、キャラの輪郭を太くして周りの情報を細く差をつければシルエットでキャラを認識できるし、シルエット認識できたら逆さまになっている顔も認識しやすい気がする。その緩急がそもそもない、背景とキャラの情報に緩急が無くて顔の輪郭を太くする必要があったって話かも。なので、まずはキャラと背景を明確に分かるように描くのが先かもなぁ。
んーちょい、言語化むっずいわ。ただ、良い気づきな気がする。
2コマ目
このコマでは疲れた主人公の描写をすることで、ダイジェストからの時間経過を表現してる。また、状況説明をするための間を作るのが目的なので、顔(表情)を大きく映して、「今の主人公はこういう状況っす」って説明するようにしている。
構図的にはシンプルなので、特に気になることはない。強いて言うなら、オノマトペ(息づかい)の位置かなぁ。オノマトペで主人公をサンドイッチしてるけど、心の声(吹き出し)がその外側にあると「心の声(って伝わらなくね)?」って感じが気になった。たぶん、普通の吹き出しでもそうだけど、あんまりキャラから離れてると違和感ってやつ。そこまで気になることではないけど気になった。
別案で、手前にヒロインの足があって、足のすき間から主人公が追い詰められているって感じの状況説明するのはアリなのかなぁって思ったんだけど、3コマ目との兼ね合いでネーム通りにした。
下描きでは特に気にならなかったけど、ペン入れすると結構気になったわ。特に目の表現。描いてる時は気にならないどころか、全体的に良い感じでペン入れできたって感じたが、改めて見ると違和感って感じ。目の雑さが特に気になる。けど、時間を置くと慣れてそこまで違和感じゃないって感じで二転三転するのが気になった。この辺は慣れなのかもしれない。癖のある絵柄の作品でも読んでいる内に気にならなくなるってことがあるけど、そういうことなのかもしれない。ってことは、何か基準あるなぁ。「こうするべき」みたいな基準があって、それと違うから違和感感じている?何が基準になってるんだろう?この辺は後で考えるかなぁ。
3コマ目
このコマは、主人公を追っているヒロインが主人公を追い詰めたことを伝えるのが目的。
ネームの段階では、「明らかにわざと追ってるよね」「追い詰めた」ってニュアンスを伝えるために式神をたくさん描いて追い詰めてる感じを出そうと思ってたんだけど、式神の設定を当時は特に考えてないのと、式神で「追い詰めてる」って表現をしようと思うとコマの高さが足りなくて今の形に変更した。
変更するにあたって、「明らかにわざと追ってるよね」「追い詰めた」ってニュアンスを出すために、ヒロインを式神に跨らせたり、逃げて疲れてる主人公を表現することで「明らかにわざと追ってるよね」「追い詰めた」って表現をしてみた。
ただ、視線誘導的には失敗かなぁって感じる。キャラクターが全体的に真ん中に寄ってるのと重なっているせいで、主人公が視覚的に認識がし辛い感じがある。最初のネームの段階であれば、右下に大きく主人公、奥にヒロインと式神’sという形なので被らない。今の表現だと情報がごっちゃになって分かりづらいって感じは失敗かなぁ。
ちょっと悩んだ点は、ヒロインをどうするか?犬に跨ってる状態にするか、降りている状態にするかって部分。降りていると追い込んでる感じがないから跨った状態にしているんだけど、次のページに「降りる」って動作を入れるスペースがないんだよね。だから悩んだが、そこまで読者は気にしないんじゃないか?ってことで跨っている状態にした。
ペン入れはキャラをまず先にやったんだけど、式神がべた塗りってのもあってかキャラに自然と視線が流れるようにはなっているのかなぁって感じたが、視線が主人公に流れ辛い。
単純に主人公周りの情報の線がごちゃごちゃしてて分かりづらいわ。こういう所での整理整頓が大事なのかなぁって感じた。よく見ればわかるんだけど、よく見ないと駄目で、自然と情報が入ってくるような構図になってないって感じ。余白を設けても大して変わらないから構図が悪かったかなぁって印象。この辺は次に活かすかなぁ。
あとは、吹き出しを前のコマと被るようにした。一応、視線誘導や流れを意識してこうした方がいいんじゃないかって思ったからそうしたが、そのせいでキャラが中心じゃなくて左に寄って右側に余白が出来たりして気になったので、キャラを右の方にずらしたりした。
全体
全体的には詰め詰めになってるのが気になるわ。3コマ目で高さが足りないって感じたように、詰め過ぎて高さが足りない。これはネームの反省。
また、それによってページの構成に無理やり感が出てるわ。ネームの段階でも「ダイジェスト(1コマ目)」と「見せゴマ(3コマ目)」が同じページにあるのは気になってた。するなら「見せゴマ」は次のページなんだよね。反省だなぁ。
僕の絵柄ってデフォルメ効いた絵なんだけど、さらにデフォルメ表現をする試行錯誤を行ってるのが気になった。例えば1コマ目の左のコマ。元々ネームの段階でこういう表現しているってのはあるんだけど、デフォルメのデフォルメをしている。前のページでもそういう表現しているんだよね。だから、なにか隠れた意図があるのかなぁ?
ヒロインだけだったら、飽きたってのがある。目を閉じてるせいで同じようなヒロインばっかりになるから飽きて、デフォルメで崩しているって感じ。ただ、主人公も崩してんだよね。なので、ギャグ的な表現の練習かもなぁ。緩い雰囲気を出すことで緩急をつけようとしているのかもしれない。その練習かも。
ページ全体的には、なんかうっすいなーって感じる。頑張って描いているってのは伝わるんだけど、なんか足りない?ずれている?って感じがある。線かなぁ?ページ的に詰め詰めってのもあって、情報がごちゃごちゃしている感じが気になる。こういう詰め詰めだと、線を仕切りとして使い、それぞれの領域を明確にする必要があるのかも。
ただ、コマごとに見るとちゃんと見れる気がする。読者目線だと、コマごとに丁寧に読まないわけで、サッと読むから、ページとしてはよくないって感じ。
前のページで、丁寧に描くことについて書いたけど、1コマ目の真ん中のコマで丁寧に描くって感覚を感じた。ヒロインを丁寧に描いているって感じたんだけど、時間を置いて見たら薄くて分かりづらかったって感じでズレがあった。このズレ何なんだろう?自分は良いって思って描くけど、翌日見るとなんか良くないって感じるズレ。
主観(作者目線)と客観(読者)目線の違いって話かなぁ?描いている時は主観で、時間を置いたら客観的に見れるわけだし。ってことは、客観を優先した方がいいよなぁ。
終わりに
これを描いている時(10月初旬)は既に23ページ目を描いているんだけど、このページみたいに「動き」が多いい?「表現」が多いいと時間がかかって大変だなぁーって思った。つか、なんかページ全体的に色が無い感じが気になる。たぶん、ダイジェスト部分がごちゃごちゃしていて汚いのがあるかも。あとは、空とか小物とか色々だなぁ。
最後に描いたズレで気になったんだけど、SNSとかで漫画(イラスト)を描いている人をたまに見るんだけど、絵の癖が強くてあんまり評価されて無い人がいたりする。そういう人達のズレと同じズレなんじゃないかって思った。主観的には良いんだけど、客観的には良くないってやつ。それが短期的に起きているのかなぁって話。けど、逆だったりするんだよなぁ。主観的に良くないって思っても、時間を置いてみると思ったよりよくね?って感じることもあるし、どっちかというとそっちの方が多いい。で、主観的にいいと思って描いたら客観的に良くないってのが1コマ目の真ん中や2コマ目で起きた。その辺考えないとかもなぁ。
最後に、これを書く際に読み返してて思ったんだけど、回想部分は割と読めるなぁーって感じた。上に書いたなんか全体的に薄い?汚い?って部分が気になってるわけだけど、回想部分はコマの間のすき間がベタで潰れてるから、しっかりとコマに視線が流れるって感じがある。なので、薄いとか汚いはコマ内(白)とコマ外(白)のコントラストがそう感じさせてる可能性があるのかなぁって思った。試しに回想と同じでコマ枠外を黒塗りしてみたらコマに注目しやすくなった感じは確かにある。余計な情報が省かれてる感じ。なので、コマ枠外の余白に視線が吸われているのはあるのかなぁ。あとは、コマ内に視線を上手く誘導ができてないのが問題だわ。たぶん、汚くて目を逸らすみたいなのはある。「ちょっと何を言ってるかわからない」って感じで上手く説明ができてないって話かも。