読み切り(承:23ページ目)
23ページ目が描き終わったので書き出し。
原稿

1コマ目
ここは、前のコマの主人公の提案に対して考えるヒロインのコマ。
構図周りで、ちょこちょこ見切れが発生したりしているけど、その辺はしょうがないかなぁ。背景の見切れに関しては、背景が重要な要素ではないし、雰囲気や「前のページの続き」ってのを間接的に伝えるために配置しているから見切れ自体は割り切り。人物に関しては、ヒロインが見切れているわけだけど、それに関しても見せたいのは「考えるヒロイン」なので、上半身だけでも別に違和感はない。もう少し引きの構図にすることも考えたけど、それをすると「考えるヒロイン」感がでなくなる気がするので今の構図がべたーかなーって感じ。
下描きやペン入れでは、ポーズ周りで悩んだ。ヒロインが考えるポーズを取るんだけど、巫女さんってどういうポーズで考えるんだろう?って悩み。ネームの案通りに口元を隠したんだけど、左手をどこにおくか悩んだから右腕を支えるようにした。ただ、それはそれで違和感だなぁーって感じ。巫女服着るような人ってこういうポーズ取るもんなのかなぁ?なんとなく「全ては神の思し召し」的な感じで考えることをしない気がした。この問題は巫女服に引っ張られて感じる違和感な気がするから、完全にリアルの巫女服ではなく、少し独自性を加えて、「巫女服だけど微妙に違う。だから、考えるポーズしても問題ない」って感じになるよう服の調整してもいいのかなぁって思った。
背景は最初フリーハンドで描こうと思ってたんだけど、どっちでもよさそうだったから定規使った。なんかどっちでもよさそうだった。この辺は以前書いた「背景が補助的な役割しかしない脇役」って部分が影響している気がする。フリーハンドだろうが定規を使おうがどっちでもいいってやつ。
じゃあ、脇役なんだからいなくてもいいんじゃないか?って考えたんだけど、いないといないで気になった。この辺は僕らが視覚的に見ている世界にはそういう脇役がいるのが当たり前だから「いない」ってのが違和感って話なのかなぁ。現実世界には余白や空白はないわけで、空白がある(脇役がいない)のは何でだ?って意味のない余白に意味を見いだそうとするみたいな感じ?そんなニュアンスを余白から感じているのかもしれない。
少し思ったが、ペン入れを丁寧に描いたりしていると、それっぽくはなる感覚はあるんだけど、同時に楽しさが消えて作業感が出てくる感覚を感じた。たぶん、硬さが出てくるからで、その硬さが自由を奪う的な話だと思う。また、丁寧に描くのであればもう少し細くしてもいいんじゃないかって感じた。そこは試してみていいかも。
2コマ目
このコマは、主人公の思惑を描写するのが目的。なんの突拍子もなくお金をよこせとは言ってない。ちゃんと意図があるってのを伝えるのが目的。
構図としては前のページと被る感じにはなっちゃったのが気になるが、前のページが背景情報がないのもあって、同じポーズで背景情報を描くことで「続きだよ」って状況説明をしている。
ちょっと気になったのが左上に余白があるんだけど、あんまり気にならないのが気になった。下描きの段階でガッツリ余白が空くのわかってたから心の声(テキスト)を左上に移動しようかなぁって思ったんだけど、それを実際にして余白を潰すと違和感だった。なのでそのままにした。
また、気になるようなら「空」をトーン使って表現をすることを考えたんだけど、そんなに気になる感じがなかった。なんでなのかなぁって考えると左上がデッドスペースだからなのかもしれない。構図的にも斜めというのもあって、視線は右上から左下に流れるようになってて、左上に視線が流れない。だから気にならないってのはあると思う。
過去に「空」の部分が空白になって気になりトーンで空を表現したんだけど、それは視線の流れの途中にあったからなのかもしれない。今回は視線の流れ上に存在しない余白だから「空」を描写しなくても済んだのかなぁって思う。
このコマのペン入れはなんか思ったよりそれっぽくなった気がする。なんか収まりが良いって感じる。視線の流れや役割をきちんと果たせてるからなのかなぁ?不思議。
3コマ目
このコマは訝しげな表情をして、主人公が予想してない展開だと説明するためのコマ。
顔がアップでドーンなんで特に書くことはないかなぁ。もうちょい解像度がある主人公を描いた方が良かったくらい?ってことで鼻を付け足した。なんかこういうアップの表現をする時のニュアンスとしてリアリティが必要な気がする。アップにして触れるくらい近くに寄ってるんだからリアリティは必要なのはわかるんだけど、なんだろう?こういうズームインの構図を使う意図って考えたことないかも。なんとなく使ってる。話の展開を切り替える(変化をつける)ってのはあるかな。ズームアウト→ズームイン(このコマ)→ズームアウトの表現をすることで、話の流れを一度強制的に切るって感じ。コマの流れがズームアウトの引きのコマばかりだったから、ズームインで切っているって話だから、ズームインでアップだらけのコマを使ってる時は、ズームアウトの引きのコマを使うか?って言うと、そうじゃない気がするなぁ。今回みたいにカットインいれる気がする。これ前に考えた気がする。あんまりそういう事例ない気がするし掘ってもしょうがないかな。
4コマ目
ここはヒロインが頭を下げるコマ。
このコマはちょっと反省かも。何を表現したいのかよくわからん感じのごちゃごちゃ感があるわ。表現したいのはなんなんだろう?こうやって書き出していてもパッと出てこない。見せたいのはキャラなんだけど、そのキャラが視認しづらいって感じが、何を表現したいか分からなくしている気がする。
吹き出しも上の方に集まっているせいで、下に視線が流れづらいって感じがある。それも「何を見せたいのかわからない」って感じさせてる気がする。
カメラが近いのも気になるかなぁ。もうちょい引いた構図の方が良かったかもしれない。もし引くなら手前にいる主人公の上半身は見切れないくらいに引いて、キャラの周りに余白を確保する。現状カメラが近すぎてキャラを視認しづらい、汚くて読みたくないって問題がある気がするから構図を引いたらその辺が改善しそうって感じ。
もしくは構図そのものを変えるかなぁ。カメラを移動して横向きの主人公とヒロインを撮ったりする方がよかったかも。ただ、それをするにはコマの横幅が足りないんだよなぁ。ネームの段階でのぎちぎち問題のせいだなぁ。それでも、ちゃんと描き分けができてればよかったわけだから、ペン入れの問題なんだろうね。
式神の表現はなんか気になる。このコマの式神は1コマ目と違ってデフォルメ利かせようと思ってたんだけど、特に理由もなくそうしようとしていて、詳細考えてないから悩んだ。特に口の部分。犬って描いたことないから適当なせいで、デフォルメの仕方がわからん。
5コマ目
このコマは立ち去るヒロインを表現している。
ここはネームの段階から構図を大きく変更した。ネームの段階では、脇道に逸れて立ち去る表現してたんだけど、過去のページで脇道描いてないし、そこから特に移動している描写がないから「逸れる脇道がない」ってことで、主人公と反対に立ち去るように修正した。
また、主人公の進行方向に立ち去るのも考えたんだけど、宗教の勧誘をしておいて、前に立ち去るのがなんか違和感だった。何というか立ち去るってニュアンスが進行方向とは真逆に進むって暗黙の了解みたいなのがあってそのせいだと思う。前方向に立ち去るのは「逃亡」ってイメージ。
もうちょいなんとかしたかった点としては、式神が映るようにしたかったんだけど、どうあがいても画面に収まりきらないし、それをすると背景の領域がガッツリ潰れるってことで辞めた。とりあえず「立ち去る」ってしたい描写は上手くできているんじゃないかって思う。
ペン入れの方は、手前のヒロインはかなり太くなっちゃったけど、奥の主人公は少し線の幅を均一、丁寧にやってみたら主観的にはイイ感じになった気がする。客観的にもちゃんとわかるしイイ感じになってるんじゃないかって思う。
構図はそこそこ悩んだ。というのも、このコマの主人公と次の6コマ目の主人公がリンクしているから、このコマの構図が確定してくれないと、次の6コマ目が描けなかったから。また、次の6コマ目は他の2コマ(2コマ目と3コマ目)と似たような構図で、天丼的な繋がりがある。だから、可能な限り似たような構図にしないといけないって感じで、構図はかなり悩んだ。最終的に、後ろを振り返る主人公を描写することで、うまいこと繋がるようにした。
動きの部分に関しては、式神に乗ってきたのに帰りは乗らないってのが気になった。ただ、式神に乗って立ち去るってのも「勧誘しているのにそそくさと立ち去る」って感じで違和感だったから仕方ないかなぁ。
アイレベルは下に設定したら右上に余白をができるのが気になった。けど、空をトーンで描いたり吹き出しを配置したらその辺の違和感は無くなった気がする。ちゃんと主人公に視線が流れるようにはなっていると思う。なんとなくだけど、なんか奥行が出てイイ感じかも?つか、背景周りもちゃんと考えないと駄目だなぁって感じるな。ずっと同じ壁が奥まで続いているって感じになっているのが気になった。
6コマ目
ここは2コマ目と3コマ目の天丼のオチ。また、5コマ目の主人公のズームアップのコマ。
画面が小さいからデフォルメしたんだけど、なんかイイ感じな気がする。やりたい表現ができているって感じが過去一である気がする。結構線を丁寧に描いたのが良かったのかもしれない。ただ、改めてみると少し薄いかもなぁ。丁寧に描いたのもあってか、表情に視線が流れる感じがあるが、同時にその表情の薄さが気になるって感じ。でも、線が綺麗だからか認識はしやすいって感じはあるかなぁ。
線を丁寧に描いてみると、こういう現象が起きるって点では良い経験だったんだけど、同時に誤魔化しが利かなくなって、そういう問題も起きるんだなぁって思った。次のページで感じている違和感もこれ発端なのかも。
全体
描き終わってみて感じるのはなんかごちゃごちゃしてんなぁってのは気になるかなぁ。画面構成としてはいいんだけど、状況がいまいち掴み辛い感じは気になるし、余白が無いのが気になるって感じがあるかも。特に右下のコマは圧迫感があるからもう少し引きで良かったかもしれない。
また、ネーム~下描きの段階で思ったことだけど、構図が被るってのは気になった。2・3・6コマ目の構図が被ってて、この構図(ポーズ)の連続性を持たせて最後にオチをつけるみたいな意図があるのかって気になった。
で、考えるにたまたま構図が被っているだけっぽかったから、天丼は意識しながら大きくはずらさずに似たようなポーズ(後を振り返る)コマを最後のコマに配置することにした。
キャラの立ち位置とか背景はこのページも悩んだかなぁ。前のページとかで距離感とかを説明してしまったのもあって、距離を離して表現したいコマがあっても、距離を取ることができなくて、右下の詰め詰めのコマが出来上がった。だから、そういう数ページ同じ状況が続くような状況は先のことを考えて構成を考える必要があるって思った。この辺は反省っすな。
終わりに
次のページでなんかやたらと悩んでるんだけど、このページの最後のコマのせいかもしれないわ。丁寧に描いたことで、今までで隠れてた問題が露呈した気がする。で、キャラの造形周りに意識が行ってるわ。どうするのがいいんだろう?24ページの方で描いてるけど、表情に視線が流れないって問題が発生しているから、表情に視線が流れるようにするのが大事って感じ。
とりあえず、そんな感じ。言語化作業の後ろが詰まってるからさっさとリリースっす。